おしゃれな和室の作り方3選!和モダンインテリアのコツも解説

和室は、落ち着きや癒しが感じられる空間です。畳の香りや座り心地に、自然と心が和みます。しかし近年は、フローリングの洋室が一般的になり、新居に和室を作るべきか迷う人も多いでしょう。今回は、和室を設けるメリット・デメリットをご紹介し、おしゃれな作り方や和モダンインテリアのコツについても解説します。

和室を設けるメリット・デメリット

そもそも和室とはどんなお部屋なのかをご紹介し、設けるメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。

・和室ってどんな部屋?

伝統的な日本らしい部屋のことです。床には畳が敷かれ、障子やふすまなどの建具で区切られています。い草や和紙などの自然素材を使い、光や風をゆるやかに取り入れることで、快適に過ごせる空間になっています。窓からは庭や草木が眺められることが多く、室内にいながら自然を身近に感じ、四季を楽しめる工夫がされています。

・和室を設けるメリット

●来客用の部屋になる

和室は、昔から来客用の部屋として活用されてきました。お客様のおもてなしや、家庭訪問の際の応接間にも適しています。急な来客の際にリビングが散らかっていても、おしゃれで片付いた和室があると安心です。また、押し入れがあれば、座布団やコタツを収納するだけでなく、親せきや友人の宿泊時に利用する寝具などの収納もできます。

●ゴロっとくつろげる

和室では、直に座ったりゴロっと横になったりと、ゆったりくつろげることが魅力です。畳の素材である、い草の香りでリラックス効果も高まります。温かみがあって肌触りも良く、フローリングのようにヒヤッとすることがありません。また、畳は湿度を調整する調湿効果があると言われ、高温多湿な日本の気候にも合っています。

●多目的に利用できる

和室は、多目的に利用できることもメリットです。畳にはクッション性があり、小さいお子さんが遊ぶスペースにも適しています。安全性が高いだけでなく、バタバタと走り回っても、音が響くのを防いでくれます。また、洗濯物をたたんだり、アイロンをかけたりといった日常のちょっとした作業にも適しています。ヨガや体操をするスペースにも活用できます。

・和室を設けるデメリット

●掃除やメンテナンスに手間がかかる

和室は、洋室と比べて掃除やメンテナンスに手間がかかります。フローリングなら、食べ物や飲み物をこぼしてもサッと拭くことができます。しかし、畳に水分を大量にこぼした場合には、ドライヤーで乾かしたり、畳を外で干したりしなければなりません。湿ったままにしておくと、カビやダニの原因になってしまいます。また、畳は経年劣化していくため、数年おきに裏表を返したり、畳表を貼り替えたりする必要があります。障子や襖も破れたり、汚れたりするため、数年に一度は張替えることになります。和室を快適に維持するためには、メンテナンスに手間がかかることを理解しておきましょう。

●使われなくなる場合がある

和室は多目的に利用できる反面、上手く活用できずに使われなくなってしまう場合があります。お子さんが小さいうちは、遊び場やお昼寝スペースなどに活用できても、成長後の用途を決めておかないと、物置になってしまいます。なかには、和室を設けたせいで、他のスペースが狭くなったと後悔するケースもあるようです。スペースを無駄にしないために、家族のライフステージに合わせた使い道を想定しておきましょう。

●家のテイストと合わない

和室が、家のテイストと合わずに浮いてしまうというデメリットもあります。例えば、北欧スタイルや南欧スタイルの家では、和室を設けたら統一感がなくなってしまう場合もあります。洋風な家に設ける際は、伝統的な様式にこだわらず、畳や襖のデザインや色を、おしゃれでモダンなタイプにするなど、全体に溶け込むような工夫が必要です。

おしゃれな和室の作り方3選

次に、おしゃれな和室を間取りに加えるにはどうすれば良いのか、3つの方法を解説します。

・小上がり

小上がりタイプは、フローリングの部屋と区切りやすいため、洋風な家にも作りやすい方法です。家の中におしゃれな和風のコーナーが設けられます。気軽に腰かけることもできるので、リビングで過ごす人と程よい距離感が保てます。また、小上がりを設けることで、収納スペースの確保にもなり、スペースが有効活用できます。

・リビングとつなげる

リビングとフラットにつながった和室は段差がなく、小さいお子さんやご高齢の方にも安心です。お子さんの遊ぶスペースや、来客の宿泊などにも活用できます。普段は襖を開けたままにしておけば、リビングを広々と見せられます。また、リビングと同フロアにあることで、赤ちゃんがお昼寝をしたり、老後に寝室として使ったりもできるでしょう。

・掘りごたつを設置

畳は座るのが疲れてしまうという場合は、掘りごたつの設置もおすすめです。掘りごたつは、椅子に腰かけるように足を伸ばしてラクに座ることができ、ほっとくつろげるのが魅力です。和風旅館や飲食店でもよく見かけるため、家にいながら非日常感を楽しむこともできます。掛け布団を外せば、夏場はテーブルとして利用可能です。家族や友人でこたつを囲めば、おしゃべりが弾むことでしょう。

おしゃれな和モダンインテリアのコツ

最後に、和室を家全体の雰囲気に上手く溶け込ませながらも、モダンでおしゃれなインテリアにするコツを解説します。

・畳にこだわる

モダンでおしゃれな雰囲気にするためには、和室には欠かせない畳にこだわりましょう。畳の美しい織り目は、光の当たり具合で表情が豊かに変化します。畳には、昔からある長方形の縁有りタイプと、モダンな正方形の縁なしタイプがあります。長方形の畳のサイズは、地域によっていくつかに分類されますが、3尺×6尺(910×1820mm)程度を標準としています。一方正方形の畳のサイズは、長方形の半畳程度です。半畳縁なし畳や、琉球風縁なし畳とも呼ばれています。柄やカラーの種類が豊富で、モダンでおしゃれな印象が演出できます。ほかの洋室やフローリングと色を合わせることで、統一感のあるインテリアが実現できます。

・おしゃれな照明を選ぶ

シンプルになりがちな和室をモダンな雰囲気にしたいなら、おしゃれな照明を選びましょう。部屋を広く見せたい場合にはシーリングライトが向いています。しかし、デザイン性で選ぶなら、ペンダントライトがおすすめです。ペンダントライトは天井から吊るすタイプの照明器具で、和紙や木を使ったものや、丸みをおびた柔らかい雰囲気のものなど、和室に合うおしゃれなデザインが豊富です。木を活かした照明器具を用いる場合は、フローリングや建具の色と合わせると、インテリアに統一感が生まれます。また、リラックスした雰囲気づくりには、フロアスタンドタイプの照明器具も良いでしょう。下からの照明は非日常感を演出でき、ゆったりとくつろいだ時間が過ごせます。

・異なるテイストとMIX

和室に北欧風やアジアン、レトロなど、異なるテイストをミックスすることで、現代的なライフスタイルにもマッチした、おしゃれでモダンなインテリアが実現します。例えば、家全体が北欧風や洋風の場合は、ガラス製の照明器具を用いると良いでしょう。ガラス製でも、レトロな雰囲気の照明器具を選べば、モダンで落ち着いた雰囲気になります。また、ラタンやバンブー製の家具を置いたり、障子の代わりにロールスクリーンやブラインドを用いたりしても、おしゃれな和モダンが演出できます。

まとめ

今回は、和室を設けるメリット・デメリットをご紹介し、おしゃれな作り方や和モダンインテリアのコツを解説しました。和室は、応接間や小さいお子さんの遊び場など多目的に活用でき、直に座ったりゴロっとできたり、リラックスできることもメリットです。しかし一方で、洋室より掃除やメンテナンスに手間がかかったり、上手く活用できずに使われなくなってしまったりという場合もあります。現在だけでなく、将来の使い道もイメージしておくことが大切です。また、和室を設ける際は、小上がりにしたり、掘りごたつにしたりといった方法があります。畳や照明器具にこだわり、異なるテイストをミックスすると、おしゃれでモダンなインテリアが実現します。