北欧スタイルのおしゃれな家、外観づくりのポイント4つ

北欧スタイルのおしゃれな家に憧れる人は多いと思います。シンプルなのにセンスが良く、温かみもあります。自然や四季を大切にする日本の暮らしと、相性が良いと言えるでしょう。今回は、北欧スタイルのおしゃれな家の外観づくりのポイントを解説します。伝統的なスタイルとモダンなスタイル、それぞれの特徴もご紹介します。

北欧スタイルとは?伝統的な外観の特徴3つ

北欧スタイルと一口に言っても、実は、伝統的なスタイルとモダンなスタイルがあります。まず、北欧スタイルとはなにかをご紹介し、伝統的な外観の特徴を解説します。

・北欧スタイルとは

北ヨーロッパに位置する、スウェーデンやフィンランド、デンマーク、ノルウェーなどのスカンジナビア半島の国々で生まれたデザインです。日本には北欧風の家具や雑貨を扱うインテリアショップが数多くあり、身近に感じる人も多いのではないでしょうか。北欧諸国の日照時間は短く、薄暗い日が続きます。冬が長く、寒さも厳しいという環境のなかで、家では心地よく、快適に過ごせるように作られたのが、北欧スタイルです

・伝統的な外観の特徴3つ

伝統的な北欧スタイルの家の外観は、三角屋根や赤い外壁、ツートンカラーなどの特徴があります。それぞれ詳しく解説します。

●三角屋根

北欧は積雪が多いため、重みを軽減するための工夫として、三角屋根など、急勾配のついた屋根が一般的です。三角屋根は、中心から左右に傾斜した山型をしています。絵本に登場する家のような、可愛らしいデザインが魅力です。世界的に古くから親しまれてきた形状で、日本では切妻屋根とも呼ばれます。メリットは、屋根裏の通気性が良く、結露やカビが発生しにくいこと、屋根に雪が積もりづらいこと、大きな面積でソーラーパネルが設置しやすいことなどです。一方デメリットは、屋根の傾斜がない面(妻側)は、軒がないため外壁が汚れやすかったり、劣化しやすかったりすることです。

●赤い外壁

フィンランドやスウェーデンの伝統的な家の外壁は、赤い色をしています。赤い色は、ベンガラという、鉄を含んだ赤土の色素です。赤い外壁にする理由は、ベンガラを木材に塗ることで、防腐性、耐久性、耐候性などが向上するためです。北欧の厳しい自然環境のなかで、長く寒い冬の風雪から、住宅を守るための工夫と言えます。赤い外壁は、真っ白な雪景色や、新緑にも良く映えます。おとぎ話に出てくるような可愛らしい見た目と機能性から、現代でも外観の一部や建具などに取り入れられています。

●ツートンカラー

ツートンカラーの外壁も、北欧の家でよく見られます。1階部分と2階部分の外壁を、異なる色で仕上げます。上部に濃い色、下部に白系などを使うと、より北欧風になります。色の組み合わせによって個性を出せることも魅力です。色選びに不安がある場合は、ベージュとブラウン、ネイビーと薄いグレーなど、同系色でまとめると、統一感が出ます。レンガやタイルを組み合わせても良いでしょう。

モダンな北欧スタイルの家の外観

モダンな北欧スタイルの家は、直線的なシャープさに温かみがミックスされた、シンプルで飽きの来ないデザインです。外観の特徴は、シンプルな形状、樹脂や木製のサッシ、無彩色やくすみカラーの外壁、などの特徴があります。

・シンプルな形状

モダンな北欧の家は、凹凸の少ない、シンプルな形状をしています。屋根は三角屋根や、陸屋根(ろくやね)と呼ばれる平らな屋根が一般的です。陸屋根にすると、家全体がシンプルなキューブ型になり、すっきりとした印象になります。陸屋根のメリットは、屋上やソーラーパネルが設置しやすいこと、ウッドデッキやテラスなど、ほかの設備や装飾と統一感を出しやすいこと、メンテナンスコストが安く抑えられることなどがあります。

・樹脂や木製のサッシ

寒さが厳しい北欧の暮らしでは、家の断熱性や気密性を高めるために、樹脂や木製のサッシが使われています。日本では、古くからアルミ製のサッシが普及してきました。アルミは丈夫で軽く、安価なことがメリットです。一方デメリットは、断熱性や遮音性が低く、結露もしやすいことでした。近年、日本でも家の断熱性が重視されるようになり、断熱性や気密性の高い、樹脂や木製サッシの人気が高まっています。樹脂の白いフレームは、おしゃれで外観のアクセントにもなります。また、木製は、外の景色をフレームで飾った絵画のように見せてくれます。

・無彩色やくすみカラーの外壁

家の外観に、グレーやホワイトなどの無彩色や、くすみカラーを用いることで、北欧らしいシンプルで洗練された印象になります。また、木やレンガをアクセントに取り入れることで、シャープになり過ぎず、ぬくもりをプラスできます。風合いを楽しめる、自然素材の漆喰壁もおすすめです。

北欧スタイルのおしゃれな家、外観づくりのポイント4つ

最後に、北欧スタイルのおしゃれな家の外観づくりのポイントを4つ解説します。

・シンプルでモダンに

北欧スタイルは、シンプルなのにおしゃれで機能的です。とくに、モダンな北欧の家の外観は、日本の暮らしや住宅街にもなじみやすく、取り入れやすいでしょう。外壁は、ナチュラルなホワイトやグレーをベースにするのがおすすめです。ツートンカラーにする場合も、ホワイト系にネイビーやグレー、ブラウンなどのシックな色を合わせると、モダンでおしゃれな雰囲気になります。

・自然素材を取り入れる

外観には、木や漆喰など、自然素材を上手に取り入れましょう。自然素材は、年月と共に、味わいが増していきます。壁やウッドデッキ、フェンスなどに自然素材を取り入れ、経年変化を楽しめれば、家に愛着がわいていくでしょう。北欧らしいレンガを取り入れるなら、外壁の一部に使ったり、花壇を作ったりと、部分的に使うと良いでしょう。

・おしゃれな外灯を設ける

北欧スタイルには、温かみのある灯りが欠かせません。冬が長く、寒さが厳しい北欧諸国では、生活のなかにキャンドルの文化が根付き、優しい灯りに癒しをもらっています。玄関まわりやウッドデッキにも、おしゃれな外灯を設けると良いでしょう。来客を優しく出迎え、帰宅時にホッとできるような、優しく温かい光の色がおすすめです。照明器具は、シンプルなガラスとアイアンのブラケットや、間接照明などが適しています。また、ウッドデッキやテラスには、フットライトを取り入れると、足元を優しく照らし、ドラマティックな雰囲気を演出できます。

・色を取り入れるなら、くすみカラーがおすすめ

家の外観に色を取り入れるなら、グレイッシュなくすみカラーがおすすめです。北欧インテリアでは、鮮やかな色や大胆な柄が、アクセントに使われます。しかし、外観に赤などのビビッドカラーを用いるのは、ハードルが高いと感じる人は多いでしょう。グレイッシュなブルーやグリーンなら、調和が取りやすく、可愛らしい印象になります。自然界にある、ブラウンなどのアースカラーも、合わせやすい色です。また、赤い色を取り入れたい場合は、玄関ドアやポストなど、少ない面積にアクセントとして取り入れると良いでしょう。

まとめ

今回は、北欧スタイルのおしゃれな家の外観づくりのポイントを解説しました。北欧風と一口に言っても、伝統的なスタイルとモダンなスタイルがあります。とくにモダンな外観は、シンプルで機能的でありながら温かみもあり、日本の暮らしや住宅街になじみやすいでしょう。おしゃれな家の外観づくりのポイントは、シンプルな形状にして自然素材を取り入れたり、温かい色味の外灯を設けたり、くすみカラーをアクセントにしたりなどが挙げられます。長く愛着をもって暮らせるように、家の外観におしゃれな北欧スタイルを取り入れてみるのはいかがでしょうか。