神秘の植物で行う部屋の浄化とリセット サステナブルな方法のススメ

窓を閉めきりエアコンをつけ、一日中部屋で過ごしていると部屋の空気がなんとなくどんよりしたり、重く感じたりすることありませんか? 窓を開けて空気を入れ替えたり、大掃除をして部屋を片づけるだけでも心が軽くなる経験あると思います。さらに、“部屋の浄化をしてみましょう”と言われても、なんだか怪しい!とかスピリチャル系は苦手!と思ってしまいがちです。

でも、鳥の鳴き声を聞きながら森の中や緑の多い公園、神社に続く参道を歩いていると「あ〜心身ともに浄化された〜」と感じる人多いのではないでしょうか?

浄化とはまさに清潔にキレイにすることで、汚れたものを取り除くこと。人間だってたまに緑の中で深呼吸したくなるのだから、お部屋も同様、キレイな空間になるよう手を加えてあげたいものです。 浄化法は様々でアイテムも多くありますが、今回は環境にも優しくサステナブルな天然の植物を使って行う浄化方法をご紹介します。

部屋の浄化の重要性

部屋が美しく整い、心地よい空間だとその部屋にいるだけで幸せな気持ちになれるし、疲れた心身を癒してくれる場所になります。自分のお気に入りのものを飾ったり、観葉植物や花を置いてみたり、アロマテラピーで好きな香りを広げるなど心地よい部屋にするためのアイテムは様々。きっと皆さんも自分だけの幸せアイテムあると思います。 ですが、生活をしていく中で、日常のストレスやネガティブな感情が部屋の雰囲気に影響を与えて空気のよどみを感じたり、何となく疲れが取れなかったりすることありませんか?マイナスのエネルギーを取り除き、ポジティブな雰囲気を作り出すことで、心身のリフレッシュや思考の切り替えができたりします。新しいアイデアがひらめいたり、心身ともにヘルシーになれる部屋。まさに自宅をパワースポットに出来たらこれ程良いことはないですね。整った環境を作り上げることで、心地よい暮らしやバランスの取れた生活を送っていきましょう。

ホワイトセージのよる浄化

【ホワイトセージの起源と特徴】

ホワイトセージは、北米の先住民族の間で伝統的に使われてきた浄化の植物です。

乾燥した砂漠地帯に自生しており、地球からの贈り物であり、神聖なエネルギーを持つ存在として先住民族の間で数世紀にわたって「けがれを払う神聖な植物」として崇められ、浄化や儀式に使用されてきた古代からの歴史を持つ天然のハーブです。我々が仏壇の前でご先祖様に手を合わせる時にお線香を焚くのも同じような歴史があると思いますが、先住民たちはこの香り高いホワイトセージを燃やして煙を立て、祈り、マイナスのエネルギーを取り除き、邪気払いをしてポジティブなエネルギーをもたらすと信じていました。

ホワイトセージは、先住民たちの独特な文化で重要な役割を果たしてきた植物なのです。

【ホワイトセージの使い方】

最近は、乾燥したホワイトセージの葉やスティック状のものが市販されており、簡単に手に入るようになりました。

部屋の窓を閉めてからホワイトセージの先端に火をつけます。葉は安全な容器やホルダーに入れて火をつけてください。スティック状のものは、確実に燃えるように束を回転させたり、吹いたりして炎がしっかり燃えていることを確認したら吹き消します。煙だけが立ち上るようになったら、浄化したい部屋や自分自身に向かって、煙をゆっくりと燻らせながら移動していきます。家や部屋のすみずみ、窓、ドア、家具などにも煙を届けてみてください。火を燻らせることでホワイトセージの持つ素朴な草木の香りが心を落ち着かせてくれます。浄化が終わったら、自然に火が消えるのを待ち、しっかり鎮火したことを確認してください。火の取り扱いには十分な注意を払って行ってください。最後に部屋の窓を開けて空気を入れ替えます。ホワイトセージの煙がネガティブな感情や空気、そして邪気を一緒に連れ去ってくれるそう。とても香りが良いのでお香を使う代わりに私もたまにやっています。アロマテラピーの精油とは全く違う感覚なのですが、植物そのものの力を感じられるのでおすすめです。

パロサントによる浄化

【パロサントの起源と特徴】

この名前は初めて。という方多いのではないでしょうか? 今サステナブルなライフスタイルに感度の高い人々から注目されている浄化アイテムです。

パロサントとはスペイン語で「聖なる木」と言われる香木の一つで、特にエクアドル、ペルー、ボリビアなどのアンデス地域で見られます。パロサントの歴史は古く、インカ帝国では霊的な儀式や伝統的な療法において使われてきたもので、先住民族やシャーマンの間で浄化や癒しの道具として重要視されてきたそうです。

香木と言えば、伽羅、沈香、白檀などが知られていますが、日本書紀に記されているなど1000年以上もずっと昔から貴重なものとして知られています。主に仏前を浄め、邪気を払う供香として使われ宗教的な意味合いが強いものでした。ホワイトセージもそうですが、世界中でどの時代にも浄化や邪気払いで様々な植物を使っていたということがわかります。

さて、パロサントですが、その特徴の一つに香りがあります。ウッディでスパイシーであり、甘くリッチなニュアンスを含んでいます。火を燻らせると樹脂系の温かみのある香りが広がり、部屋の消臭や空気の浄化、リラックスやリフレッシュ、またヨガや瞑想の導入にもおすすめです。そして、パロサントが注目される理由として、持続可能な資源として存在することです。

この木はワシントン条約で保護対象となっているためむやみに伐採できません。このように使われているパロサントは、天然の枯れ木や倒木から収穫されたもので新たに伐採されたものではないそうです。パロサントの収穫は厳密に管理され、森林の保護と持続可能性が重要視されています。

【パロサントの使い方】

市販されているパロサントのスティックを用意してください。そのまま香ってみても豊潤な樹脂系の香りを楽しむことができます。パロサントの主な有効成分は、柑橘類にも多く含まれているリモネン。鎮静作用、抗菌作用、血行促進作用、忌避作用(虫除け)が期待できるので、お好きな容器にパロサントスティックを入れて玄関やリビングなど部屋のインテリアとして飾ったり、タンスやクローゼットに置き、虫除け材としても利用できます。

浄化に使う時は、窓を閉め、パロサントスティックに火をともし、木が燃えるまで回転させたり息を吹きかけたりしましょう。炎が安定してきたら、吹き消し煙だけが立ち上るようにします。以下は、ホワイトセージと同様、浄化したい部屋や空間、自分自身に向かってゆっくりと煙を燻らせていきましょう。湿っているパロサントはなかなか火がつかないため、十分乾燥させたものを使用してください。

また、カッターなどで削ったものを容器に入れ火をつけてお香のように使うのもおすすめです。ただし、パロサントは天然オイルを多く含んでいるので燃えやすいため、放置せず完全に鎮火していることを確認してください。火の取り扱いには十分に気をつけて行うこと。

まとめ

今回は、神秘な植物であるホワイトセージとパロサントを使った浄化についてご紹介しました。どちらも芳香のある植物なので香りが持つ癒し効果を楽しみながら、日常のストレスやネガティブなエネルギーを浄化し、心のリラクゼーションやリフレッシュに活用したり、自宅の部屋や職場の浄化とクリアリングで清浄な空気や調和のとれた空間作りに役立ていただきたいです。

浄化のために「香を焚く」という新習慣をサステナブルなアイテムを使って始めてみるのも環境に配慮したライフスタイルの一つになるのではないでしょうか?

プロフィール

【荒石由紀恵】

中央大学を卒業後、山口放送に入社し、局アナウンサーとして勤務する。 T V番組内でアロマテラピーを取材したのをきっかけに学び始める。退社後、アロマが盛んなオーストラリアへ留学。生活の中で身近に使われるアロマに触れその魅力にはまり、帰国後に認定資格を取得する。1999年よりアロマ講師として活動を開始し2004年には、「心と身体の真の癒し」をコンセプトにした専門店「AROMADROPS」をオープン。介護施設でのアロマケア、クリニックでの産後ケアにも携わりセラピストとしても活動している。アロマテラピーの可能性を広げるため多方面で香りと他業種のコラボレーションを仕掛けている。

◇アロマドロップス http://aromadrops.net/