規格住宅とは?注文住宅との違いやメリット、間取り3選も解説

マイホームを検討する際、規格住宅という選択肢をご存知ですか。『注文住宅は予算が心配』、『建売でも良いけど、オリジナリティも欲しい』という人にもおすすめです。今回は、規格住宅の特徴やメリットをご紹介し、注文や建売との違い、間取り事例3選についても解説します。

規格住宅とは?メリット4つ

まずは、規格住宅がどんな家なのかご紹介し、4つのメリットを解説します。

・規格住宅とは?

デザインや間取りがある程度決まっている一戸建てのことです。セミオーダー住宅と呼ばれる場合もあります。ハウスメーカーや工務店が、あらかじめ用意したプランのなかで、色や素材を選んだり、オプションを追加したりして、マイホームを建築します。例えば、間取りにいくつかのパターンがあったり、キッチンやお風呂の設備を決められたシリーズから選んだり、壁クロスや床材を選べたりなど、ハウスメーカーによって選べる範囲に違いがあります。また、規格住宅は、完成した姿を予想しやすい安心感もあります。好みのデザインの家が建てられ、コストや工期を抑えられることも魅力です。

・規格住宅のメリット4つ

●コストパフォーマンスに優れている

規格住宅は、注文住宅よりコストが安く抑えられ、コストパフォーマンスに優れています。注文住宅が1から全て決めていくのに対し、規格住宅は、デザインや設備、間取りなどを、決まった選択肢のなかから選びます。建材や設備を限定することで、大量に仕入れることが可能なため、コストが安く抑えられています。コストと自由度のバランスの良さが魅力と言えます。

●完成がイメージしやすい

規格住宅は、完成がイメージしやすいこともメリットです。注文住宅は、間取りが自由に設計でき、デザインや設備を1つ1つ選んでいきます。自由度が高い反面、完成をイメージしづらく、不安に感じることもあるでしょう。規格住宅では、間取りや設備を決まった範囲から選んでいくため、思い描くイメージとのギャップが起こりにくいと言えます。また、モデルハウスがあったり、実際の施工事例を見学させてくれたりする場合もあります。

●打ち合わせや工期が短縮できる

打ち合わせや工期が短縮できるというメリットもあります。注文住宅の場合、決めることが多岐にわたり、打ち合わせ回数が多くなります。迷ったり、予算に合わずに検討し直したりもするため、手間や時間がかかります。また、選んだ建材や設備の納期に、日数がかかってしまう場合もあるでしょう。規格住宅では、あらかじめいくつかのプランが用意されているため、打ち合わせの時間や回数を短縮できます。建築もマニュアル化されているため、契約から完成までがスムーズです。打ち合わせの時間がなかなかとれない人や、自分は優柔不断だと思う人にもおすすめです。

●予算に合わせやすい

プランがある程度決まっているため、予算に合わせやすいことも魅力です。間取りや建材、設備などが規格化されているため、大幅に予算オーバーしてしまう心配を軽減できます。早い段階で費用が分かり、資金計画が立てやすいというメリットもあります。好きな色を選んだり、オプションで設備のグレードアップをしたりなど、オリジナリティを加えられるプランもあります。

規格住宅と注文住宅・建売住宅の違い

次に、注文と建売の特徴をご紹介し、規格住宅との違いを解説します。

・注文住宅とは

自由に設計して建築する一戸建ての住宅のことです。好きなハウスメーカーや工務店を選び、購入した土地や所有している土地に、要望に合わせた設計をしてもらいます。注文住宅の家づくりでは、外観や内装、建材、工法まで、全て選んで決めていきます。細部まで自由に決められ、こだわりの詰まった住宅が建てられることが魅力です。注文住宅は、断熱性や耐震性など、性能にこだわる場合にも向いています。しかし、こだわり過ぎて打ち合わせに時間がかかったり、予算より大幅にオーバーしたりという場合があるため、家づくりの進め方には工夫が必要です。

・建売住宅とは

土地と建物をセットで販売している一戸建てのことです。既に建物が完成し、内見して購入できる場合と、未完成の場合があります。どちらのケースも、基本的には設計の変更はできません。同じ建材や設備を大量に仕入れたり、手間や人件費を削ったりすることで、コストが安く抑えられています。建売住宅のデザインや間取りは、多くの人が好むような、シンプルで使いやすい仕様になっています。実際に見て買うことができる安心感もあります。割安に一戸建てが所有できるため、土地と建物の両方を気に入れば、購入のメリットがあります。しかし、性能やデザイン、間取りにもこだわりたいという人には、物足りなさを感じてしまう場合もあるでしょう。

・規格住宅と注文住宅・建売住宅の違い

注文住宅・建売住宅との違いは、設計の自由度やコスト面にあります。規格住宅は、注文と建売のちょうど中間的な位置づけになります。建売住宅より設計の自由さがあり、コスト面では、注文住宅より安く抑えられます。建売は、土地と建物がセットになっているため、予算にぴったり合うものを選べます。しかし、住宅の間取りや内装、外観を自由に選ぶ楽しみはありません。規格住宅なら、好きな土地を選べ、住宅の間取りやデザイン、設備についても、選択肢のなかから選ぶ楽しさがあります。注文住宅ほどの自由度はなくても、自分の好みが反映できるため、オリジナリティを出すことができます。おしゃれなデザインや高性能をウリにしているハウスメーカーを選ぶことで、規格住宅でも個性的で住み心地の良い家を建てられます。

規格住宅の間取り事例3選

最後に、規格住宅にはどんなプランがあるのか、間取り事例3選を解説します。

・テラスやバルコニーがある間取り

リビングから広めのテラスがひと続きになっているなど、テラスやバルコニーがある間取りは、規格住宅でも人気です。家族や友人と食事をしたり、夏場に子供たちがプール遊びをしたりなど、日常のなかで外空間を楽しめます。家庭用サウナを置いて、自分だけのリフレッシュスペースを作るのもおすすめです。室内とフラットにつながることで、リビングを広々と見せる効果も期待できます。テラスやバルコニーには、屋根がついているタイプもあり、屋外用のソファやテーブルを置いて、アウトドアリビングとして活用しても良いでしょう。

・ビルトインガレージの間取り

車好きの人や、雪の多い地域、都市部で土地が限られている場合などには、ビルトインガレージの規格住宅が向いています。1階は主にガレージとして使うため、2階リビングの間取りが多くなります。間取りプランが限られてくるため、規格住宅を選ぶメリットが大きいと言えるでしょう。とくに、車を2台以上駐車できる、間口の広いビルトインガレージを設ける場合には、耐震面などから、工法や建材の制約を受ける場合があります。ビルトインガレージの規格住宅をラインナップしているハウスメーカーなら、事例を多く持ち、強度面や施工面でも安心して任せられるでしょう。

・平屋の間取り

近年、人気が高まっている平屋の規格住宅もあります。平屋はワンフロアで生活が完結できるため、バリアフリー化しやすいことが魅力です。家族のコミュニケーションが取りやすいことや、地震や台風の影響を受けにくいこともメリットと言えます。中庭を設けたコの字やロの字型の間取りでは、中庭がプライベート空間になります。庭木やお花を植えて、リビングから眺めたり、テーブルとチェアを置いて外でお茶をしたり、ゆったりとした時間を楽しめます。採光や通風にも優れているため、家全体が明るくなり、快適な暮らしが実現できるでしょう。

まとめ

今回は、規格住宅の特徴やメリットをご紹介し、注文や建売との違い、間取り事例3選を解説しました。規格住宅とは、デザインや間取りがある程度決まっている一戸建てのことです。間取りやデザイン、設備などは、ハウスメーカーや工務店があらかじめ用意したプランのなかから選択して決めます。色や素材が選べるため、自分達らしいオリジナリティを出すこともできます。メリットは、コストパフォーマンスに優れていることや、完成がイメージしやすいことなどです。また、規格住宅には、様々な間取り事例があります。例えば、テラスやビルトインガレージ付きの間取り、平屋の間取りなど、ハウスメーカーや工務店がそれぞれ得意なプランをラインナップしています。注文住宅には憧れるものの、打ち合わせに時間がかかることや、予算に不安があるという場合は、規格住宅を検討してみてはいかがでしょうか。