質の良い睡眠を手に入れるための5つの効果的な方法
日本人は5人に1人が睡眠について悩んでいると言われています。「睡眠で休養がとれていない」「何らかの不眠症状がある」と厚生労働省の調査で回答しているそうです。寝つきがよくない。中途覚醒してそれから眠れない。早朝に目が覚める。夢をたくさん見る。など様々な不眠症状がありますが、睡眠は身体と心の健康にとって非常に大切な役割を果たすものです。質のよい睡眠をとることは、日々の生活の質を高めるために欠かせませんよね。 そこで今回は、質の良い睡眠を手に入れるための効果的な方法をご紹介します。
快適な寝室への変身
質の良い睡眠を得るためには、快適で落ち着いた寝室環境が不可欠です。寝室がリラックスできる空間であるかどうかは、眠りの質に直結します。具体的には照明、温度と通気性、寝具、音、香りなど整った環境が重要な要素になります。
まずは、照明ですが10ルクスまでの光が適していると言われています。ちなみに10ルクスはキャンドルの灯りや豆電球の明るさくらいなのでリラックスできる雰囲気を作ります。中には真っ暗の方が眠りにつきやすいという方もいらっしゃるのでその辺りは調整してみてください。
次に温度と湿度ですが、26℃で50%が適当だと言われていますのでエアコンや暖房で調整しましょう。また、新鮮な空気を確保するために、窓を開けるとか空気清浄機を使用することも有効です。これから夏の季節は28℃くらいの設定でも良いと思いますし、暑くて寝苦しさを感じる時には頭を冷やすこともいいとされています。保冷剤や冷凍庫に入れて冷やしておいたタオルなどをうまく活用してみましょう。
寝具についてですが、枕の高さや柔らかさもフィットするものが良いですし、マットレスは体のサポートと快適さが重要です。自分に合ったものをきちんと選ぶこと。また定期的に寝具を清潔に保つために、洗濯や掃除を行いましょう。
続いて、静かな環境が良質な睡眠に欠かせません。もしも音が気になって不眠症状があるのならば耳栓や自然の音や穏やかな音楽を流すこともおすすめです。
そして心地よい香りは、睡眠ホルモンであるメラトニンの原料にもなるセロトニンを分泌すると言われています。「いい香りだなぁ」と思えるお気に入りの香りを枕元に準備してみましょう。ちなみに、私は自分の好きなアロマ精油を1滴コットンに垂らし枕元に置いて深呼吸しながら気持ちを落ちつけています。そして、最近のマイブームが香りを感じながら蒸気浴できるアイマスクです。これを就寝前につけて気分をほぐしていますが、様々な香りが販売されているので気分によって使い分けをしています。お気に入りの睡眠グッズを見つけるのもおすすめですよ。
ストレスフリーな睡眠への道
日々の忙しい生活では、ストレスが睡眠の質に悪影響を与えることがあります。
ストレスの原因は、やらなければならないことが頭の中で渦巻いていることが挙げられます。次の日のプライオリティーを整理し、リストに書き出すことで心を整えて安心感を得ることもおすすめですし、マインドフルネスや瞑想で「今ココ!」に意識を向けることも心の安定を促し、ストレスを軽減する助けになります。
また、就寝前にリラックスできるよう穏やかな音楽を聴いたり、アロマテラピーで芳香浴を楽しんだり、ゆったりとした入浴でストレスフリーな状態にすることも良いかと思います。
睡眠サイクルの調整
まずは、一定の睡眠スケジュールを確立すること。毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることで、体内時計を整えることができます。そうすると睡眠サイクルが安定し、朝目覚めた時の爽快感や夜の眠気を促すことができます。
また、朝の自然光を浴びることは体内時計を調整するのに有効です。朝起きたら出来るだけ早く外に出て太陽の光を浴びるか、明るい環境で過ごすことをおススメします。これにより体内時計がリセットされます。ただし、睡眠サイクルの調整は個人によって異なりますので、自分にあった方法を見つけてください。
デジタルデトックス
就寝前のブルーライトは質の高い睡眠の妨げになるということは皆さんご存知だと思います。就寝前の一定時間、スマホ、タブレットの使用を制限しましょう。その代わり本を読んだり、日記を書いたりするなどアナログな方法を選ぶのはどうでしょうか?
通知機能もオフにしたり、サイレントモードにすることも睡眠の邪魔をしないので試してみてください。あとは、出来るのであればデジタルデトックスデーを設けるのも一つの方法です。
タイミングの良い一日、週末、または適した日にスマホやタブレットを使わず過ごす時間を作ることでストレスから解放され、リフレッシュした状態で睡眠に入ることができます。
バランスの取れたデジタルライフを考えてみませんか?
健康な生活習慣
健康な睡眠を得るためには、健康な習慣を身につけることが不可欠です。前にも述べた定期的な睡眠スケジュール、リラックスした睡眠環境に加え、適度な運動も睡眠を促進するために重要です。適度な運動は心身の緊張をほぐし、ストレス発散になりますし身体の疲労によって睡眠の質を上げます。また深部体温が下がって行くときに寝つきがよくなります。体温を上げる方法の一つが入浴です。少しぬるめのお湯に入ると副交感神経が優位になるので気分が落ち着き血液循環が良くなり体温が上がります。入浴後15分程度で汗が引くと体温が徐々に下がってきます。これを利用してベッドに入るのもいいでしょう。
また、ストレス管理、食事と飲み物にも注意してみましょう。就寝前の大量な食事や刺激物の摂取、カフェインやアルコールの多量接種も控えるようにしましょう。
やはりヘルシーな生活を心がけることが大切ですね。
まとめ
睡眠の質をあげることは、健康と幸福につながりますし、日中のパフォーマンスにも好影響を与えると思います。
睡眠は、私たちに日々の生活の中でとても大切な時間であり、心身ともにリフレッシュし、充実した毎日の活力源です。忙しい毎日でストレスを感じる方ほど、注意を払ってより質の高い睡眠を心がけてみませんか? 今回は、日本睡眠改善協議会認定睡眠改善インストラクターとして睡眠についてご紹介いたしました。
プロフィール
【荒石由紀恵】
中央大学を卒業後、山口放送に入社し、局アナウンサーとして勤務する。 T V番組内でアロマテラピーを取材したのをきっかけに学び始める。退社後、アロマが盛んなオーストラリアへ留学。生活の中で身近に使われるアロマに触れその魅力にはまり、帰国後に認定資格を取得する。1999年よりアロマ講師として活動を開始し2004年には、「心と身体の真の癒し」をコンセプトにした専門店「AROMADROPS」をオープン。介護施設でのアロマケア、クリニックでの産後ケアにも携わりセラピストとしても活動している。アロマテラピーの可能性を広げるため多方面で香りと他業種のコラボレーションを仕掛けている。
◇アロマドロップス http://aromadrops.net/