おしゃれな洗面所のつくり方、レイアウト事例や収納タイプも解説
洗面所は一日に何度も使う場所です。歯磨き、ヘアセット、着替え、洗濯など、用途も様々です。汚れやすく、生活感が出やすいという悩みを持つ人も多いでしょう。しかし、洗面所がおしゃれで整っていると、朝から気分よく過ごせるだけでなく、出かける準備や家事もスムーズです。そこで今回は、おしゃれな洗面所のつくり方を解説し、インテリア事例や収納タイプについてもご紹介します。
おしゃれな洗面所のつくり方
おしゃれな洗面所をつくるには、まず何から決めていけば良いのか、どんなことに注意すれば良いのか、ポイントを解説します。
・洗面台は既製品か造作するかを選ぶ
まず、洗面台を既製品にするのか、造作洗面台にするのかを決めます。既製品はメーカーで販売している完成品で、サイズなどは決まった種類から選びます。収納や照明付きの三面鏡、ボウルと蛇口、洗面台下収納などがセットになっているものが多いでしょう。セット価格になり、リーズナブルに導入できる点がメリットです。一方、造作洗面台はサイズもデザインも自分だけのオリジナル仕様にできます。ウォールミラーやボウル、蛇口(水栓)、収納のタイプなど、好みや暮らし方に合わせて自由に選べます。洗面台は毎日何度も使うので、好みのデザイン、使いやすいサイズにできることは大きな魅力です。一部をお化粧や家事ができる作業台にしたい、下にスツールを入れたい、などの要望も叶います。しかし、1つ1つこだわって選んでいくので、既製品よりコストはかかってしまうでしょう。洗面所が変則的な間取りの場合や、予算が許すなら造作洗面台がおすすめです。
・洗面所の壁紙と床材に必要な機能とは
洗面所の壁紙や床材を選ぶ際は、次のような機能性をもつタイプのなかから、好きな色やデザインを決めていきましょう。
●撥水
●防カビ・抗菌
●汚れ防止
●耐湿
●消臭
・造作洗面台の設備って何がある?
洗面所に造作洗面台を導入する場合、次のような設備をそれぞれ選んで、組み合わせていきます。
●洗面ボウル
●カウンター
●洗面台下収納のタイプ
●ウォールミラー
●蛇口(水栓金具)
●照明
・洗面ボウル選びはとくに重要!
造作洗面台の設備のなかで、とくに重要なのは洗面ボウル選びです。使いやすさや見た目が大きく変わります。型の種類は、大きく分けると次の5つがあります。特徴を見ていきましょう。
●ベッセル型(置き型)
カウンターの上に洗面ボウルを据え置くタイプ。ボウルのデザインを活かせるので、丸いフォルムの陶器や、ガラス製の器なども選べます。おしゃれでデザイン性の高さが魅力です。しかし、洗面ボウルの周りに隙間が多くなるので、掃除には少し手間がかかります。また、器の上端が高くなり過ぎないように、洗面カウンターの高さに工夫が必要です。
●アンダーカウンター型(埋め込み型)
洗面ボウルがカウンターの下に埋め込まれたタイプ。ボウルのふちがカウンター面に出ないので、すっきり見えます。大理石調のカウンターとも相性が良く、ホテルライクな雰囲気が演出できます。
●オーバーカウンター型(半埋め込み型)
洗面ボウルのふちがカウンター面に出るタイプ。上からはめ込むので施工性がよく、海外メーカーに品揃えが多くあります。また、深さのある病院用シンクや実験用シンクを洗面ボウルとして使うのも人気です。デメリットは接続部の掃除に手間がかかることです。
●カウンター
・洗面ボウル一体型
カウンターと洗面ボウルが一体化したタイプで、素材は樹脂や人工大理石です。一体成型で継ぎ目がなく、シンプルで掃除しやすいことが魅力です。
●壁付け型
洗面ボウルを壁に直接取付けるタイプ。下の空間がすっきりとし、洗面所が省スペースでも設置できます。しかし、カウンターがないため、収納を別に確保する必要があります。
・洗面ボウルは深さや組み合わせも注意
洗面ボウルは、型や大きさも大切ですが、使い勝手の面では、深さがとても大切です。浅いタイプの洗面ボウルはデザイン性があり、スタイリッシュです。しかし、水しぶきが飛び散りやすく、掃除が大変というデメリットがあります。深さは12㎝~18㎝程度あると、洗濯物の手洗いなども可能です。また、ボウルと蛇口(水栓金具)の組み合わせも、注意して選ぶ必要があります。組み合わせによっては、手が洗いにくかったり、バケツや高さのある花瓶に水を入れられなかったりという場合もあります。使い勝手をよく検討して選ぶようにしましょう。
おしゃれな洗面所のインテリア事例4選
おしゃれな洗面所をつくるには、どんなインテリアにしたいのかイメージを持つことが大切です。次は、洗面所のおすすめインテリア事例4選をご紹介します。
・ホテルライク
ホテルライクとは、ホテルのように生活感がないのにくつろげるインテリアのことです。シンプルななかにも高級感があり、すっきりとしたデザインが特徴です。洗面所をホテルライクにするためには、隠す収納と見せる収納をうまく使い分け、非日常を演出すると良いでしょう。歯ブラシや整髪料、洗剤やストック品などは隠す収納へ、一方、観葉植物やルームフレグランスなどを上手に飾るのがおすすめです。また、タオル類は、同系色のカラーで揃えるなど、整然と並べられる場合は見せる収納にしてもおしゃれです。カラーコーディネートでは、ベースには白などの明るい色を使って広く見せ、グレーやブラウン、ネイビーなど、落ち着いた色をアクセントにするとホテルライクな重厚感が出ます。
・モダンスタイル
シンプルでスタイリッシュな印象のインテリアです。モダンスタイルの洗面所をつくるには、主にモノトーンカラーやグレーなどの無彩色でカラーコーディネートし、クールでカッコイイ雰囲気にすると良いでしょう。タイルやガラス、大理石など、光沢感のある素材を取り入れるのがコツです。また、壁紙にアクセントクロスで柄物を選んだり、ウォールミラーを円形にしたり、カウンターに木目を取り入れたりして、冷たい印象になりすぎないようにしましょう。
・北欧ナチュラルスタイル
北欧ナチュラルスタイルは、インテリアに木を取り入れ、ナチュラルで温かみあるデザインが特徴です。白を基調として、アクセントにはアースカラーを使うと良いでしょう。洗面所の壁紙やマットに、幾何学模様やボタニカル柄を取り入れるのもおすすめです。無機質になりがちなミラーも、木枠にすることで温かみがでます。また、北欧デザインは、シンプルさに加え、機能美や曲線美を大切にしています。洗面ボウルやウォールミラー、蛇口(水栓)などにアール(曲線)を取り入れ、機能的で掃除のしやすいものを選んで下さい。
・カフェ風スタイル
カフェ風スタイルは、おしゃれでくつろげる雰囲気のインテリアです。カフェ風の洗面所をつくるには、木やかごなどの自然素材とタイルを組み合わせるのがコツです。蛇口(水栓)をアンティーク調にしたり、タオルハンガーにアイアンを取り入れたり、細部にもこだわると良いでしょう。照明をペンダントライトにするのもおすすめです。また、ハンドソープはおしゃれなボトルに入れ、観葉植物などを飾るとくつろげる雰囲気が演出できます。
洗面台下の収納はどんなタイプがいい?
洗面所のインテリアイメージが決まったら、最後は、洗面台下収納の仕様を見ていきましょう。収納のタイプは、開き戸、引き出し、オープンの3種類です。それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。どのタイプが合っているか、選ぶ際の参考にしてください。
●開き戸タイプ
〈メリット〉
収納できる量が多い
一度に全体が見える
洗剤やバケツなど、背の高いものも収納できる
引き出しより価格がリーズナブル
〈デメリット〉
物の出し入れの際、しゃがむ必要がある
棚やボックスを使わないとデッドスペースができる
奥のものが取り出しにくい
●引き出しタイプ
〈メリット〉
しゃがまずに、立ったままで取り出せる
奥まで見やすい
〈デメリット〉
奥行きが小さいと収納力がない
引き出しの高さがないと、入らないものがある
たくさん入れると引っかかりやすい
●オープンタイプ
〈メリット〉
おしゃれ
取り出しやすく、しまいやすい
ストックを把握しやすい
〈デメリット〉
ホコリがたまりやすい
ボックスなどを活用する必要がある 雑に置くと、生活感が出やすい
まとめ
今回は、おしゃれな洗面所のつくり方と、インテリア事例、収納タイプについても解説しました。家族みんなが1日に何度も使うからこそ、きれいにしておきたいですよね。水回りは汚れやすく、生活感が出やすい場所です。一般的には、なるべく手入れが簡単な形状やデザインを選び、隠せる収納にするのが良いでしょう。こまごました小物類も、扉のある収納に入れてしまえばすっきりします。もともと綺麗好きでお掃除大好き!という方は、スタイリッシュなデザインやオープン収納を選び、ホテルライクな洗面所を実現してください。