一戸建ての庭づくり、楽しみ方やおしゃれなデザイン5選
庭付き一軒家に憧れる人も多いと思います。しかし、いざ家を建てるとき、どんなイメージの庭が良いか、広さはどれくらいが良いか迷う場合もあります。今回は一戸建ての庭づくりについて解説します。楽しみ方やおしゃれなデザインをご紹介し、一戸建ての庭づくりで注意すべきことも解説します。
一戸建ての庭、どんな楽しみ方がある?
まず、一戸建ての庭では、どんな楽しみ方があるのかをご紹介します。
・ガーデニング
ガーデニングは、楽しみ方の定番です。四季を感じられる色とりどりの花を植えたり、料理のアクセントになるハーブを育てたりできます。シンボルツリーや記念樹を植え、ゆっくり育てていくのも、家族の思い出になります。1~2坪の小さなスペースでも草花は育てられるため、広さを気にする必要はありません。日々成長を見せてくれる植物から、元気や癒しをもらえます。初心者さんがガーデニングを楽しむ場合は、レンガや石で、土の周りを縁取るようにしましょう。また、高さが同じような植物ばかりでなく、高低差をつけるとおしゃれに見えます。フォーカルポイントになるオブジェやワゴンなどを置くのも良いですね。
・家庭菜園
家庭菜園には、自分で育てた作物を食べられる喜びがあります。採れたての野菜や果物を食べられることも、醍醐味ではないでしょうか。1~2坪の庭でもチャレンジできます。スーパーで見かける野菜がどんな風に育つのか、大人でも知らない人は多いと思います。お子さんと一緒に畑作業を楽しめば、食育にもつながります。また、苦手な野菜でも、自分で育てたものなら食べられるようになるかもしれません。初心者さんには、トマトやナス、ピーマンなどの夏野菜を、苗から育てるのがおすすめ。また、にんじんやカブ、じゃがいもやさつまいもなどの根菜は、深めのプランターでも栽培できます。野菜用の土を使うと失敗が少なくなります。
・お子さんの遊び場
一戸建ての庭をお子さんの遊び場として使う方法もあります。芝生を敷いておけば、お子さんが走り回れるだけでなく、ペットのドッグランとしても活用できます。夏にビニールプールを出して、水遊びもいいですね。家の中から見える場所なら、室内で用事をしながら見守ることもできます。また、砂遊びは、手先や脳をつかうので、子供の発達に意義があると言われています。庭に砂場をつくれば、衛生面でも安心して砂遊びをさせてあげられます。遊び場には、6~8畳ほどの広さが必要でしょう。
・スポーツの練習スペース
お子さんが小中学生になると、スポーツの練習スペースにも活用できます。野球やテニスの素振り、サッカーのリフティング、なわとびなども1人で練習できます。広いスペースが確保できる場合は、バスケットやサッカーのゴールを設置して、お友達と練習するのも楽しいですね。コロナ禍以降、おうち時間が増えて運動不足になりがちな人も多いと思います。体を動かせる場所が身近にあると、家族の健康増進にも役立ちます。
・BBQやおうちキャンプ
庭でデイキャンプを楽しむのもおすすめです。広さは6~8畳あれば良いでしょう。キャンプ用のテーブルやチェアを置き、外で食べるご飯は格別です。BBQなどのキャンプ飯をつくるのも楽しいですね。しかし、BBQをする際は、煙などでご近所の迷惑にならないよう気を付けてください。煙や臭いが出る料理はキッチンで作り、外で食べるだけでも雰囲気を味わえます。テントやタープを設営したり、ハンモックを置いたりすると、よりキャンプ気分を味わえます。また、キャンプグッズは災害時にも役立つことも多く、収納場所が確保できれば、持っていて損はないでしょう。
一戸建ての庭づくり、おしゃれなデザイン5選
次に、おしゃれな庭のデザイン5選をご紹介します。一戸建ての庭づくりは、完成のイメージをもつことが大切です。どんな雰囲気にしたいか、方向性を決める参考にしてください。
・イングリッシュガーデン
イングリッシュガーデンとは、自然美あふれる庭のことです。自然の景色をそのまま切り取った風景画のように、草木や花が咲き誇ります。イングリッシュガーデンにおすすめの植物は、バラやアナベル、アカシアなどです。また、代表的なレイアウトは、ボーダーガーデンです。ボーダーガーデンは、植物を背が高いものから低いものへと順番に、帯状(ボーダー)に配置していく手法です。奥行き感を感じられ、広く見せることができます。また、アクセントには、アンティークのガーデンチェアを置いたり、アイアン素材の棚やフェンスを飾ったりすると、イングリッシュガーデンらしさが演出できます。
・リゾート風ガーデン
海外リゾートのような、ナチュラルで洗練された庭です。背が高いシンボルツリーを中心とし、南国に咲く花が彩りを添えます。ウッドデッキにアウトドアリビングをつくるのもおすすめ。ラタン(籐)の家具やパラソル、ガーデンライトが雰囲気を盛り上げます。リゾート風ガーデンには、ハワイやアメリカ西海岸風、バリなどのアジアンリゾート風などいくつかのタイプがあり、選ぶ植物やアイテムも変わります。たとえば、西海岸風には、トロピカルな雰囲気が味わえるココスヤシや、黄色が美しいミモザなどの植物が良いでしょう。また、アジアンリゾート風では尖った葉が個性的なドラセナや、シダ類がおすすめです。ストーンレリーフを飾ったり、夜間は照明でライトアップしたりすると、リゾート感がアップします。
・南欧風ガーデン
スペインの地中海リゾートや、南仏プロヴァンスをイメージしてつくられた庭です。太陽の陽射しや温かみを感じられ、テラコッタ調のタイルや鉢が似合います。植物は、オリーブの木やローリエ(月桂樹)をシンボルツリーにして、ゼラニウムやラベンダーなど、カラフルな花を寄せ植えにするのがおすすめです。また、ローズマリーなどのハーブを育て、料理に活用するのも良いですね。エクステリアは、イエローやベージュ、ブラウンなどのナチュラルで暖かい色合いで統一しましょう。門塀にアールを取り入れたり、レンガやアイアン、ステンドグラスなどを使ったりすると、南欧らしい明るい雰囲気になります。
・ドライガーデン
かっこいい雰囲気のデザインなら、ドライガーデンがおすすめ。サボテンなど、乾燥地帯をイメージする植物や多肉植物を取り入れた庭です。ドライガーデンと似たものに、ロックガーデンがあります。ロックガーデンは、植物とゴツゴツした岩や石を組み合わせ、高山をイメージしたワイルドな印象の庭です。どちらも水やりの手間が少ないため、初心者さんに向いています。
・和モダンガーデン
和モダンガーデンは、日本庭園の美しさを現代風にアレンジしています。日本ならではの四季が感じられる、クールで美しい雰囲気が特徴です。どこか懐かしくて、心がなごむことも魅力です。和モダンガーデンにおすすめの植物は、イロハモミジ、ハナミズキ、梅、桃、松、スイセン、アジサイなどです。和モダンにするコツは、和風アイテムを取り入れることです。たとえば、竹や木材などで作られた柵や仕切り、砂利や石、つくばいや陶器の鉢などがあります。陶器の鉢では、メダカや金魚を飼ってビオトープを楽しむのもおすすめ。ビオトープとは、水辺の生態系を人工的につくり出すことを言い、植物と生き物を一緒に育てます。盆栽やコケも風情があります。また、和風にこだわらず、レンガや灯篭風のガーデンライト、ガーデンテーブルなどを加えると、おしゃれでモダンな雰囲気になります。
一戸建ての庭づくりで注意すべきこと
最後に、一戸建てに庭をつくる際に注意すべきことを解説します。
・手入れできる広さにする
一戸建ての庭は、新築時につくって終わりではありません。雑草を抜いたり、芝刈りをしたりといった手入れが必要です。たとえば、青々とした芝生はとても魅力的。しかし、維持するのは意外と大変です。放っておくと、草ボーボーになってしまうし、冬になれば、一面枯れ葉色になります。草むしりや芝刈りなどの手入れも含めて楽しめる人にはおすすめです。しかし、忙しかったり、手入れする自信がない人は、人工芝を選んだり、防草シートを貼って砂利や石を敷くのが良いでしょう。また、広ければ広いほど、手入れが必要な面積が大きくなります。庭は、管理や手入れができる広さにすることが大切です。
・日当たりを考慮する
庭の位置によっては、できることや育てやすい植物が変わります。南向きなどの明るい場所なら、ガーデンイングや家庭菜園の野菜などが育ちやすく、お子さんのプール遊びなどにも適しています。しかし、家の北側だったり、家の陰になってしまう時間が長かったりする場合は、耐陰性のある植物を選ぶなどの工夫をしましょう。ヤマボウシやシマネトリコ、クリスマスローズやあじさい、食べられるものでは、シソや三つ葉、ミントなどがあります。
・虫が苦手な人は対策をしておく
素敵な庭に憧れるけど、どうしても虫が苦手という人もいます。植物が生息していれば、虫は自然と集まります。少しでも虫を減らしたいなら、あらかじめ対策しておきましょう。虫が繁殖しやすい庭は、湿気がたまりやすくジメジメしていたり、草木が多くうっそうとしていたりといった特徴があります。庭はなるべく日当たりの良い場所にレイアウトし、日差しがたくさん入るよう、植物は増やし過ぎないようにして下さい。また、雑草を繁殖させないことも重要です。花壇以外の場所には、防草シートや防草土を活用したり、砂利やタイル、コンクリートなどを敷いたりしましょう。また、ハーブを育てて虫対策する方法もあります。ミントやローズマリー、ゼラニウムやレモングラスなど、比較的香りが強いハーブは虫が嫌う成分を持っています。
まとめ
今回は、一戸建ての庭での楽しみ方やおしゃれなデザイン5選をご紹介し、庭づくりで注意すべきことも解説しました。一戸建ての庭でどんなことをしたいのか、どんな雰囲気にしたいのか、あらかじめイメージを持つことが大切です。たとえば、1~2坪の小さな庭でも、ガーデンニングや家庭菜園を楽しめます。しかし、お子さんのプールやスポーツの練習スペースなどには、もう少し広いスペースが必要です。また、庭の位置によっては日当たりが変わり、育てやすい植物も変わります。環境に合った植物を選びましょう。癒しや楽しみがいっぱいの庭をつくり、一戸建ての醍醐味を味わって下さい。