自宅サウナのおすすめグッズと設置するときのポイント3つ
自宅でサウナを楽しみたい、と思う人はたくさんいるでしょう。汗をかいて得られる爽快感や満足感は、ととのう、という言葉で表されます。愛好家は、『サウナー』と呼ばれるなど、近年、ますます人気が高まっています。新築の家づくりでも、サウナを検討する人が増えています。今回は、本場、北欧での楽しみ方をご紹介し、おすすめのグッズや、設置するときのポイント3つを解説します。
北欧でのサウナの楽しみ方
昨今、日本でもサウナの魅力にハマっている人はたくさんいます。まずは、由来や文化についてご紹介し、本場、北欧では、どのような楽しみ方をしているのか解説します。
・サウナの由来
サウナは、もともとフィンランド語に由来します。フィンランド語の『sauna』は、蒸し風呂を意味し、伝統的なフィンランドの浴場を指します。日本人の多くは、お風呂や温泉が大好きです。フィンランドの人々も、古くからサウナが大好きで、現在も、国内には約300万もの施設があるそうです。食材をスモークするための部屋が、進化していったとも言われています。また、フィンランド式サウナの伝統は、近年、ユネスコの無形文化遺産にも登録されました。
・フィンランドのサウナ文化
北欧フィンランドで、サウナ文化が根付いた理由は、その気候にあります。北欧の気候は、太陽の恩恵を受けられる時期が短く、冬は長く、厳しい寒さになります。少しでも寒さや疲れを癒すため、サウナやキャンドルといった、暖かく、リラックスするための文化が広がりました。また、フィンランドは森林や湖が多く、自然豊かな国です。フィンランドのサウナ施設の多くは、湖畔や川が近くにあり、自然とつながっています。暖まった体を、湖畔で冷ましたり、夏には、そのまま湖に飛び込んだり、アクティビティとして楽しむ人も多いようです。
・サウナってどんな場所?
サウナをイメージするとき、『熱い』、『我慢』、『大汗をかく』といった、少しネガティブな言葉を、思い浮かべる人もいるかもしれません。日本では、ドライサウナが一般的で、熱くて息苦しいのが苦手という場合もあります。ブームの前は、『おじさんが行く場所』、といったイメージもありました。しかし、本場、北欧では、古くから国民的な娯楽とされています。公衆浴場のほかにも、空港や、国会議事堂、湖畔にあるコテージ、自宅、会社など、いろいろな場所にあります。日本人にとっての、お風呂や温泉に近い存在ですね。フィンランドのサウナは、熱すぎない温度で、家族や友人とおしゃべりしたり、心を落ち着けたり、ゆったりと楽しむ場所になっています。
・フィンランドでのサウナ入浴方法
フィンランドでは、スモークや、スチームを浴びて入浴します。スモークサウナは、もっとも伝統的です。しかし、手間やコストがかかることから、数は減り、現在はスチームが一般的になっています。フィンランド式では、高温のストーンに水をかけ、蒸気を発生させて入浴します。この熱い蒸気は、『ロウリュ』と呼ばれ、体感温度を一気に上げ、発汗を促します。また、日本でも、ロウリュをタオルなどで仰ぎ、『熱波』を発生させる、熱波師が話題になったことがありましたね。この熱波は、『アウフグース』と呼ばれ、実は、ドイツ発祥の文化です。サウナは世界中で愛され、各国で少しずつ変化をしながら、定着していったことが分かります。
自宅サウナのおすすめグッズ
続いて、自宅などでサウナを楽しむ際に役立つ、おしゃれで便利な、おすすめグッズをご紹介します。
・サウナハット
頭や髪を、熱から守る目的で使われます。見た目は、ムーミンに登場する、スナフキンが被っているような帽子で、可愛らしい形が特徴です。素材は、断熱性が求められ、ウールやフェルトがベスト。しかし、お手入れが難しいことから、厚手のタオル地などもおすすめです。日本の施設のなかには、サウナハットを禁止している場所もあります。お出かけの際は、事前に確認してから、使用するようにしましょう。
・マット
サウナ内のベンチに敷いて使います。サウナ施設でも、ベンチに直接座らないので、衛生的です。なかでも、折りたたみできる製品や、洗濯機で丸洗いできるものがおすすめです。また、厚みがあって、おしりが痛くならないものや、速乾性の製品なども人気があります。素材は、耐久性の高いゴムのような素材や、ポリエチレンなど、断熱性や、弾力性に優れたものです。価格も、百円均一で買えるものから、3千円程度のものまで、バリエーション豊富です。
・ポンチョ
入浴後、屋外で外気浴をする際などに、体を冷やさないために使います。男女問わずに使えるデザインが人気です。速乾性があって肌触りもよい、今治タオル製のものや、吸水性のある、綿100%のものがおすすめです。自宅サウナでも、さっと羽織って、外気浴ができるため、あると便利なグッズです。
・フレグランス・アロマオイル
フレグランスや、専用のアロマオイルは、水で希釈して使います。熱したストーンにかけ、香り付きのロウリュを楽しみます。爽やかなユーカリの香りや、白樺の香りがおすすめです。まるで、フィンランドの森の中にいるかのような、気分を味わえます。好きな香りに包まれ、極上のリラックスタイムが過ごせるのも、自宅サウナならでは。周りに気を使わず、ロウリュを好きなだけ楽しむことができます。
・ととのい椅子
ととのい椅子とは、外気浴をする際に使用する椅子のことです。スペースがあれば、アウトドア用のソファなども、ゴロっと横になれるのでおすすめです。スペースがない場合は、キャンプなどで使う、折り畳みチェアを利用しても良いでしょう。ヘッドレスト付きや、リクライニングできるタイプもあります。また、ととのい椅子は、座面に水がたまらないことも重要です。樹脂が編み込んであるような、リゾート感たっぷりの屋外チェアは、弾力性があって座りやすく、水もたまらないのが魅力です。寒い時期の外気浴でも、冷たい思いをしなくて済みます。
自宅サウナを設置するときのポイント3つ
最後に、家づくりでサウナを取り入れる際のポイント3つを解説します。
・屋内か屋外か、まずは設置場所を決める
新居にサウナを取り入れる際、どこに設置するかで、大きさやタイプが変わります。設置できる場所は、室内ならお風呂の近く、屋外では、お庭や屋上、バルコニーなどがあります。お風呂の近くに設置する場合、電話ボックスのようなタイプになります。屋外用では、樽の形をしたバレルサウナや、小屋型、簡易的なテント型などが選べます。また、屋外に設置することで、室内のスペースが狭くならないというメリットもあります。しかし、屋外の場合、外からのプライバシーを確保することも忘れてはいけません。目隠しになるようなフェンスや、シェードなどを検討すると良いでしょう。
・『ととのう』ためには、外気浴も欠かせない!
『ととのう』ためには、サウナに入るだけでは足りません。『サウナ→水風呂→外気浴(休息)』という流れを、3~4回繰り返すことにより、初めて味わえる、特別な感覚です。サウナで熱いと感じ、次に水風呂で寒いと感じ、外気浴でほっとする。この環境の変化によって、アドレナリンが残りながらも、副交感神経が働いてリラックスし、『ととのった』状態になります。新居に導入する際は、水風呂や冷水シャワー、外気浴ができる場所も、セットで考える必要があります。一連の流れをイメージし、動線を考慮しましょう。
・自分好みの設備にしよう
せっかく自宅に取り入れるなら、自分がもっともリラックスし、楽しめる設備を整えましょう。サウナで音楽が聞きたいなら、耐熱スピーカーや、防水のワイヤレスイヤホンなどがあります。屋外に設置する場合は、窓があると、外の景色を楽しみながら、入浴できます。サウナに欠かせない、ヒーター(ストーブ)も、こだわりたい設備です。薪、電気、赤外線などの種類があります。また、室内の照明も重要です。間接照明にして、より深いリラックス感を得たり、アッパーライトにして、非日常の雰囲気をたのしんだりも良いでしょう。
まとめ
今回は、サウナの由来や、北欧フィンランドでの楽しみ方をご紹介し、おすすめのグッズや、設置するときのポイントも解説しました。家づくりの際に、自宅にサウナを取り入れたいと思ったら、まずは設置場所をイメージしましょう。自宅で『ととのう』ためには、水風呂や外気浴ができるスペースも、セットで考えることが大切です。自宅サウナなら、好きな音楽や、自分好みのアロマ水で、好きなだけロウリュを楽しむこともできます。新居の家づくりの際は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。