モデルハウス見学時の注意点とチェックすべきポイント5つ
注文住宅を検討し始めたら、まずモデルハウスの見学に行くと、理想の家がイメージしやすくなります。初めての人は、『まだ家を建てるか分からないけど大丈夫?』、『何をチェックすれば良いの?』など、不安もたくさんあるでしょう。今回は、モデルハウス見学時のマナーや注意点、見学当日にチェックすべきポイント5つについて解説します。
モデルハウス見学の基礎知識と事前準備
そもそもモデルハウス見学はどこに行けばできるのでしょうか。予約は必要なのか、何をもって行けば良いのかなど、まずは基礎知識と事前準備について解説します。
・モデルハウス見学ができる場所はどこか?
モデルハウスの見学ができる施設は、次の2種類です。
●総合住宅展示場
1つめは総合住宅展示場です。様々なハウスメーカーのモデルハウスが何棟も建っていて、1日にいくつも見学できることが魅力です。外観を見比べることもでき、効率的に家づくりの情報が集められます。土日祝日などには、様々なイベントが開催されるなど、家族で楽しめる場所になっています。
●単独住宅展示場
2つめは、ハウスメーカーが個別に運営している単独住宅展示場です。総合住宅展示場が近くになかったり、気になるハウスメーカーがあったりという場合に利用すると良いでしょう。最近では、自社の複数タイプのモデルハウスを一箇所で展示する、複合型住宅展示場も人気です。何種類かのモデルハウスが一箇所で見比べられ、より深い情報が得られる場所になっています。
・見学には予約が必要か?
モデルハウス見学は、事前に予約した上で行くのがおすすめです。ハウスメーカー側もしっかりと準備ができ、より良い提案をしてもらえます。質問などがあれば、予約時に伝えておくとスムーズです。予約特典がもらえる場合もあります。しかし、予約なしでも見学は可能です。住宅展示場に行ってから、気になって見学したくなる住宅もあるかもしれません。混んでいなければ、見学をさせてもらえます。予約なしで行くデメリットは、土日祝日や混んでいる時間帯に見学できないことがあったり、しっかり説明してもらえなかったり、新型コロナウィルスの感染状況によっては、予約なしでは見学できなかったりすることです。
・見学時の持ち物
モデルハウスの見学は、手ぶらで行っても大丈夫です。しかし、効率的に見て回るために、準備しておくと良い物をご紹介します。
●メジャー
気になった箇所の高さや長さを測るために利用します。水回りや収納、通路幅など、家づくりの参考になりそうな部分はサイズを測り、図面にメモをしておきましょう。
●カメラ(スマホ)
気に入った設備やインテリアなどがあれば、後から思い出せるようにカメラやスマートフォンで写真を撮っておくと良いでしょう。撮影の際は、事前に担当者に許可をもらってから撮るようにして下さい。
●筆記用具とメモ帳
筆記用具やメモ帳も持参すると役立ちます。スマホのメモ機能を利用しても良いでしょう。そのときは印象に残っているつもりでも、2軒、3軒と見学を重ねるうちに、気になった部分がどこだったか、どんな構造だったか忘れてしまうことがあります。見学直後ではなく、数か月後に必要になる情報もあるため、ぜひメモをとるようにして下さい。
●カタログや資料を入れるバッグ
モデルハウス見学では、カタログや資料をもらいますよね。特典やプレゼントをもらえることもあるでしょう。大きめのバッグやエコバッグを持参しておけば、何軒か見て回る場合でも安心です。
●歩きやすい靴
とくに総合住宅展示場に行くと、1日で複数のモデルハウスを見学する人が多いでしょう。長距離を歩くわけではありませんが、見学には時間がかかります。余計なストレスにならないよう、歩きやすく、脱ぎ履きしやすい靴で出かけましょう。また、1日の見学は3軒程度がおすすめです。聞いたことを整理したり、ご家族で見た感想を話し合ったりするには、よくばり過ぎないことが大切です。
モデルハウス見学時のマナーと注意点
続いて、モデルハウス見学時のマナーや注意点を解説します。
・写真撮影は許可をもらう
基本的には、モデルハウス内では写真撮影OKという場合が多いでしょう。しかし、条件付きで撮影を許可していたり、撮影不可の設備があったりということもあります。撮影したいときは、事前に担当者に許可をもらうようにして下さい。
・床や壁にキズをつけない
モデルハウスの見学時は、床や壁、建具、家具などにキズをつけないように気を付けましょう。洋服やカバンに付いている金具が壁にぶつかったり、カメラや水筒を床に落としたりすると、思わぬキズが付いてしまうことがあります。余計な荷物は持ち込まないようにして、キズを付けないように配慮しましょう。
・設備を勝手にいじらない
設備を勝手にいじったり、利用したりしないようにしましょう。使い方を間違えると故障などの原因になります。また、トイレなどの水回りは、水が流れないことも多いため、勝手に利用しないで下さい。気になる設備がある場合には、担当者の方に操作してもらうか、触っても良いか許可をもらって下さい。
・お子さんから目を離さない
モデルハウス見学には、お子さんも一緒に家族で行くというケースは多いと思います。広くてキレイな住宅では、お子さんもワクワクして、先に走って行ってしまうこともあるでしょう。親御さんとしては、インテリアや設備をゆっくり見て、質問をしながらじっくり回りたいものですよね。しかし、目を離した隙に、転んだり、階段から落ちてしまったりという危険もあります。また、他に見学している人の迷惑になってしまう場合もあります。見学時は、お子さんから目を離さないようにしましょう。
・アンケートは可能な範囲で記入する
モデルハウス見学に行くと、アンケートを求められるケースが多いでしょう。後日、営業電話が来るのが嫌で、記入したくないという人もいるかもしれません。しかし、アンケートは可能な範囲だけでも記入するのがマナーだと言えます。もちろん、アンケートを断っても見学できる場合もあります。しかし、営業マンに丁寧な説明や熱心な態度を望むなら、可能な範囲での記入をおすすめします。忙しくて電話に出られないという人は、メールアドレスを記入したり、連絡不可の時間帯を書いたりすると良いでしょう。
モデルハウス見学、当日にチェックすべきポイント5つ
最後に、モデルハウスの見学に行った当日に、チェックすべきポイントを5つ解説します。
・間取りや家事動線
まずチェックしたいのは、間取りや家事動線です。玄関からリビングやキッチンへ、リビングからバスルームや洗濯スペースへの動線がスムーズか、家族の生活をイメージしながらチェックして下さい。とくに気になった部分はメモを取ったり、写真を撮ったりしておくと良いでしょう。部屋の広さや通路の寸法など、図面では分かりづらい部分も、どう感じたかを書いておくと、家づくりの際に役立ちます。
・デザイン
外観や内装デザインも重要なポイントです。それぞれのハウスメーカーが得意とするデザインが、好みのテイストかチェックしておきましょう。たとえば、自然素材を使ったナチュラル系が得意だったり、リゾート風の開放感がある家が得意だったり、落ち着いた和モダンが得意だったりといった特徴があります。せっかく注文住宅を建てるなら、好きなデザインの家に住みたいですよね。また、デザインだけでなく、得意とする間取りをウリにしている場合もあります。ビルトインガレージやステップフロアのある家、平屋や二世帯住宅など、特徴的な間取りは、施工経験の多いメーカーだと安心です。
・性能や素材感
断熱性や耐震性などの性能や、フローリングや外壁などの素材感など、ホームページだけでは分からないことを、実際に見たり、触れたり、説明を聞いたりして確認して下さい。そのハウスメーカーがウリにしている性能や、得意とする工法なども聞いておくと、選ぶ際の参考になります。
・標準仕様かオプション仕様か
モデルハウスでは、設備や素材などがオプション仕様のグレードになっている場合があります。気になる部分は、標準仕様なのか聞いておくと良いでしょう。気に入って見積もりをもらう際は、見学時と同じ仕様か、違う場合はどこが異なるのかをよく確認して下さい。
・見積もりには外構費用も入れてもらう
モデルハウス見学後に見積もりを依頼する際は、外構工事についても見積もりに入れてもらいましょう。外構にかかる費用は、一般的には家本体の1割と言われています。約150~300万円など、大きな額になります。外構の費用を別途にしていると、最終的に予算オーバーしてしまう場合があるため、見積もり段階から入れてもらうようにして下さい。
まとめ
今回は、モデルハウス見学の基礎知識をご紹介し、マナーや注意点、見学当日にチェックすべきポイントについても解説しました。モデルハウスは、複数メーカーの住宅が建ち並ぶ総合住宅展示場や、各ハウスメーカーが独自で持つ単独住宅展示場で見学できます。予約なしでも見学できることもありますが、予約をした方がスムーズで有益な時間が過ごせます。マナーや注意点を参考にして頂き、家づくりに役立つ情報を集めに行ってみて下さい。間取りの使いやすさや材料の素材感、営業マンの熱意など、ホームページなどでは分からない部分を発見できるかもしれませんよ。